古材は「味がある」という理由だけで選ぶと、後で後悔することがあります。乾燥が不十分な材は施工後に反りや割れが出ますし、産地が不明な材は強度の保証ができません。私たちが岐阜の解体業者と直接取引を続けているのも、この確認作業を省きたくないからです。

古材をインテリアに使うとき、何を確認すべきか

産地と解体元を確認する

古材を仕入れる際、まず確認するのは「どの建物から出た材か」です。農家の納屋から出た杉材と、工場の梁として使われた松材では、強度も表情も全く異なります。岐阜の取引先では、解体現場の写真と建物の築年数を必ず提供してもらいます。これが素材の「履歴書」になります。

乾燥状態のチェック方法

現地で確認するのは含水率です。木材用の含水率計を持参し、15%以下であることを確認します。それ以上の場合は、スタジオの倉庫で追加乾燥させてから使用します。乾燥が不十分な材をそのまま施工すると、竣工後1〜2年で反りや隙間が出ます。これは後から修正が難しいため、最初の確認が重要です。

強度と虫害の目視確認

古材には虫害の痕跡が残っていることがあります。表面の小さな穴(虫食い穴)は見た目の味になることもありますが、内部まで食害が進んでいる場合は構造材としては使えません。現地では材を叩いて音を確認し、空洞音がする部分は避けます。また、端部を少し削って木目の詰まり具合を確認することも有効です。

フローリングと壁材で求める条件の違い

フローリングに使う古材は、表面の硬さと平滑性が重要です。柔らかい杉材は傷がつきやすいため、歩行頻度の高い場所には向きません。一方、壁材や天井材として使う場合は、表情の豊かさを優先できます。同じ古材でも、使う場所によって求める条件が変わることを理解した上で選定することが大切です。

古材の選定は手間がかかりますが、その手間が空間の質に直結します。素材の履歴を知っていることは、設計者としての自信にもなります。古材の使用を検討している方は、ぜひ初回相談でご相談ください。